天部てんぶ

干支神さまたちが住んでいた世界のことで、天界にあるとされている。
干支神さまたちか、その血を引く人間、浅葱家などの代々神々に仕えている巫女たち以外は
自由に行くことは許されていない。

※本作では登場することはなく、深くは語られません。

天部町てんぶちょう

十二支全てを祭っている天部神社があり、連休中や受験シーズンなどには多くの観光客が訪れる町。
そんな観光客のために用意された旅館などが点々としている。
十二支を祭っているということもあり、街には動物がたくさんいることでも有名。

しかし、最近では動物によって事故や農作物の被害も起きており、あまり良くは思ってない人が多く、
施設を作りそこへ動物園のように追いやれないかという話も町内会であがっている。
秋成はそれを良くは思っていない。

天部学園てんぶがくえん

田舎町にある学園だが、学生数は比較的多く、国内でも有名な学園。
6年制で、前期課程と後期課程に分かれている。
自由な校風で、指定の制服などはなく、服装は自由。
別の学校に進学する、卒業後就職するなども自由で、学生の自主性を重んじる。

大昔は過去の干支神たちやその子孫も通っていた時代もあった。
しかし、今回の騒動が起こる前は、(本当の姿を隠しているものや、
自覚はないが元は干支神さまだったもの以外は)人間しかいなかったようである。

天部神社てんぶじんじゃ

長い歴史を持つ古社で、天部学園も同じ敷地内に建てられている。
秋成や蓮華の暮らす家も同じ。

十二支像が祀られており、観光シーズンは自分の干支の前で手を合わせる人が多く見られる。
ただ、これも大昔に比べると徐々にそうする人たちは少なくなっているようだ。

浅葱家あさつきけ

主人公、蓮華、干支神さまたちが住む家。二階建て。
敷地が広く、十二支全員が住んでも余るくらいの部屋数がある。

十二支選定じゅうにしせんてい

数千年前に神によって行われた十二支を選ぶ競走の儀式。
儀式を行った目的は運勢のバランスが崩れて混沌とした世界に秩序を与えるため。
十二支選定の儀が行われる前の世界は運勢=確率のバランスが崩れていて、
嵐や吹雪、地震や洪水や疫病などの滅多に起こらない災厄が頻繁に起こっていた。
そこで神は十二種の動物に自らの力を分け与えて『干支神』とし、
それぞれの方位を司らせることで、十二支の結界を作って世界の運勢バランスを安定させた。

しかし、十二支結界は数千年ほどで効力が弱まり、
また新たに結界を張り直さなくては再び運勢のバランスが崩れて災厄だらけの世界に戻ってしまう。
それを神は予見しており、干支神を代替わりさせて引き継ぎ、数千年後に再び結界の儀式を行うために
新しい干支神たちと結界を張りなおすことに決めた。

ただし、十二支結界を再び張り直すには干支神たちが一つの願いで心を統一させなければならない。
十二支の石盤と宝珠は十二支結界の儀式を行うための道具。

干支神えとがみさま】

十二支たちが擬人化した人間のこと。
それぞれ御神体「魂の受け皿」(外見のモデルとなった人間)は、
姿は人間になるならこういう人間になりたいという本人の理想像から。

干支神さまは彼女たちだけではなく、数代にわたり受け継がれているが、彼女たちが何代目かは不明。
ほとんどは死んでしまった動物たちが人間の姿になったというのがわかりやすい。
しかし、人間の世界に溶け込むことが出来た干支神さまたちは少ないようだ。

大昔、動物も人間も、干支神さまたちの子孫たちも仲良く暮らしていた時代はあったが、
時代の流れにより今は人間だけが暮らしているという話にはなっている。
完全な人間の姿になっていた者(ききょうやれいこ)以外は、
干支神さまたちの世界『天部』に戻っているようである。

神通力じんつうりき

その名の通り、神に通ずる力のこと。
不可能と思われる事を成し遂げる特殊な能力。

干支神さまたちは、それぞれ使用することができるが、
人間として生活をしていた力の強いききょう、れいこの2人を除き、
無意識に使っていた以外は自由に使用することはできない。